
ラボグロウンダイヤモンドって?天然ダイヤとの違いやおすすめの選び方
ラボグロウンダイヤモンドって?天然ダイヤとの違いやおすすめの選び方
2022年5月21日 10時58分 コスモポリタン
近年、ショッピングをする際の新しい価値基準としてサステナブルな手段で生産されたアイテムが注目されています。そのひとつとして、ジュエリーの新しい選択肢として浸透し始めているラボグロウンダイヤモンド。日本でも徐々にブランドが増え、注目を集めています。
今回は、2018年に日本初のラボグロウンダイヤモンドブランドとしてスタートした「SHINCA」にインタビュー。ラボグロウンダイヤモンドの基礎知識や、天然ダイヤモンドとの違い、メリットや選び方を聞きました。
【INDEX】
ラボグロウンダイヤモンドとは?
天然ダイヤモンド・合成ダイヤモンド・人工ダイヤモンドの違い
ラボグロウンダイヤモンドの魅力
ラボグロウンダイヤモンドのおすすめの選び方
ラボグロウンダイヤモンドのお手入れ方法 解説:株式会社今与 樋口直也さん
ラボグロウンダイヤモンドとは?
地下から採掘された天然ダイヤモンドと同じ成分で、ラボラトリー(地上)で生産されたダイヤモンドのことを言います。
ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと化学組成や特徴が全く同じ。不純物(窒素)を含まない状態で結晶化されるので、その美しさは、際立った透明感、輝きを持つとされています。
作り方としては大きく分けて、天然ダイヤモンドの生成環境を再現したHPHT(High Pressure and High Temperature:高温高圧法)と、大粒でクリアなダイヤモンドに適したCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相蒸着法)の2種類。世界各地で作られています。
天然ダイヤモンド・合成ダイヤモンド・人工ダイヤモンドとの違い
天然ダイヤモンド
何千年もの時を経て生成され、地下から採掘したダイヤモンドのこと。
合成ダイヤモンド
アメリカでは、ラボ(研究所)グロウン(育つ)という名前の通り、地上で生成された合成ダイヤモンドが「ラボグロウンダイヤモンド」という呼び名で浸透してきています。
一般社団法人日本ジュエリー協会の取り決めでは「ダイヤモンド=天然ダイヤモンド」のことを意味するため、天然ダイヤモンドと全く同じ構造、特性を有していても、人工的に生産されたものは「合成ダイヤモンド」と呼ぶとされています。
人工ダイヤモンド
実はジュエリー業界では、「人工ダイヤモンド」という言葉は存在しません。また、人工的に作られたダイヤモンド、モアサナイトなどは、「合成石」とカテゴライズされ、キュービックジルコニアは天然には対応物が存在しないため、「人造石」に分類されます。
ラボグロウンダイヤモンドの魅力
価格メリット
当社比でも、天然に比べて1/2~1/3の価格で販売することができます。同じ素材でここまで価格差が出ることは大きなメリットとも言えますし、特に石のサイズが大きくなればなるほど、この価格差を感じていただけるでしょう。
天然ダイヤモンドと比べてサステナブル
ラボグロウンダイヤモンドの生成過程は地球環境に優しく、社会との調和性にも優れています。次世代のために安定して供給できるサステナブル(持続可能)な生成方法にも注目が集まっています。
ラボグロウンダイヤモンドのおすすめの選び方
予算に対して思ったよりも大きなダイヤモンドも選んでいただけるので、そういったものをぜひ手にとって頂けたらうれしいです。
でも、一番大切なのは自分に似合っているかどうか。なので、高価だから、石のサイズが大きいから、といった理由だけでなく、自分で身に着けてみてピンと来たものをおすすめしています。そういったジュエリーを選んでいる時のお客様の表情は特別に見えるものです。
ラボグロウンダイヤモンドのお手入れ方法
ゴールドなどの地金を使っている場合、汚れていると感じたら中性洗剤を入れたぬるま湯のなかでお手入れしてください。汚れが溜まってい部分をブラッシングし、水でよくすすいで乾燥させましょう。
SHINCAでも行っていますが、ブランドによっては店舗にジュエリーを持っていくと超音波洗浄機などでケアしてくれるサービスもあります。
まだまだ生産過程において日進月歩ですが、可能性を秘めた素材であるラボグロウンダイヤモンド。
きれいなダイヤモンドをよりリーズナブルに持てるチャンスが広がるという期待もあるので、ラボグロウンダイヤモンドの基本的な知識をきちん知ったうえで、自分に合ったものを選ぶのもいいかもしれません。
SHINCA
2018年にローンチした、日本初のラボグロウンダイヤモンドブランド。江戸時代の文久元年(1861年)に京都で宝石商として創業した「今与」は160年の歴史を持つ老舗ジュエラーでありながら、革新と伝統を重んじながらも常に時代とともに新しい提案を行い、同ブランドをスタート。そのクオリティや、地金の美しさなどに定評があり、銀座、京都、シンガポールの3店舗とオンラインでも購入可能。