
合成ダイヤを選ぶ値段だけじゃない魅力 注目集めるラボグロウンとは?
合成ダイヤを選ぶ値段だけじゃない魅力 注目集めるラボグロウンとは?
トピック 2021.12.15
人の手によって成分を合成して作られた、合成ダイヤモンドを取り扱うブランドが少しずつ増えています。天然ダイヤと同質でありながら、より安価で手に入れることができる点や、環境に配慮されていることなどが特徴です。1年間頑張った自分へのご褒美に、合成ダイヤのアクセサリーはいかがでしょうか。
天然ダイヤと同じ成分
合成ダイヤは海外では「ラボグロウンダイヤモンド」などと呼ばれており、実験室や研究室で人工的に製造されます。成分や組成は天然ダイヤと同じです。「自然に生成された希少性」という点に魅力を感じてこだわる人は、これまで通り天然ダイヤを購入しています。
合成ダイヤが注目されているのは、人工的に製造されるため、安定供給が可能で天然ダイヤよりも価格が抑えられていることはもちろんですが、天然のダイヤのように採掘による環境破壊や過酷な労働などの問題がなく、エシカル(倫理的)な点です。天然ダイヤの流通に大きな影響力を持つ海外大手のデビアスが2018年に米国で合成ダイヤの販売を表明したことをきっかけに、日本でも販売が広がりつつあります。
百貨店の松屋は、今夏から独自ブランド「エネイ」を売り出しました。エネイでは、合成ダイヤを使った指輪やネックレスなど約60商品を、松屋銀座の店頭やインターネット通販で展開しています。価格はおよそ3万円~30万円。合成ダイヤは天然の3分の1から半額以下のため、ダイヤを半月のように切り落とした、高価な天然ダイヤでは採用しづらいデザインを楽しむこともできます。0.5カラット以上の石には鑑定書をつけて品質を保証しており、婚約指輪をオーダーするカップルの姿も。
店頭には、エシカル志向の強い20~30歳代だけでなく、50~60歳代など幅広い年齢層が足を運んでいます。島田成一郎・事業推進部スタートアップ事業課長は「天然ダイヤの魅力を知り尽くしたお客さんにも、天然と変わらない合成ダイヤの美しさが受け入れられています。手頃な価格だと、気兼ねなく普段使いできるようです」と話しています。合成ダイヤには新たな需要が生まれていることがうかがえます。
クリスマスプレゼントや自分へのご褒美に
同社によると、12月は、クリスマスプレゼントや1年間頑張った自分へのご褒美に、アクセサリーを購入する人が増える時期だそうです。合成ダイヤを扱うブランドから、おすすめの商品を紹介します。
エネイの「サーフェス」シリーズは、リングやイヤーカフの曲面に水平なカットを入れたデザインが特徴です。小さなダイヤが埋め込まれたリング「K10YG メレダイヤモンド リング」(税込み11万円)は、1本でつけるのはもちろん、他のリングとも重ね付けしやすく、手元のおしゃれの幅が広がります。
サーフェス K10YG メレダイヤモンド リング(エネイ提供)
スタージュエリーは、ジュエリーブランド「SJX」から派生したコンセプトストア「SJX W」(エスジェイエックス ダブリュー)で、昨年から合成ダイヤを使った商品の販売を始めました。SJX Wでは天然と合成、両方のダイヤを扱っていますが、合成ダイヤの購入を目的とした来客も増えており、認知度が高まっています。
輝きを重視した高品質なエクセレントダイヤに限定して展開しており、「K18YG ネックレス」(税込み13万2000円~15万4000円)は、その輝きを生かしたシンプルなデザイン。上品な装いにもカジュアルな装いにも活躍してくれそうです。アジャスターがついているので、短めにして他のネックレスと合わせるのもおすすめです。横浜や銀座、表参道の店舗のほか、オンラインサイトでも購入できます。
K18YG ネックレス(画像は2本分、SJX W提供)
オンライン販売を主軸としたプライマルの中心価格帯は、3万円~5万円です。キャッチレスで着脱が容易なピアス「フープミクスチャダイヤモンドイヤリングS」(税込み3万800円、シングル)は、今年8月の発売以来、同社で一番人気の商品となりました。配置された大小異なるダイヤが、耳元を彩ります。小ぶりなので、マスクを外すときに邪魔になりにくいのもうれしいポイントです。
フープミクスチャダイヤモンドイヤリングS(画像は2点着用、プライマル提供)
天然ダイヤに劣らぬ輝きの合成ダイヤは、外見に華やかさをプラスするだけでなく、気分も上向きにしてくれそうです。
この時期にお店やサイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
(読売新聞メディア局 バッティー・アイシャ)