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2019年ラスベガスショーでの低迷するビジネス、ラボグロウンダイヤモンドの好調な需要

業界分析 2019年ラスベガスショーでの低迷するビジネス、ラボグロウンダイヤモンドの好調な需要 Russell Shor 6月 14, 2019 2019年JCKショーは、従来使用されていた会場 Sands Convention Center(サンズコンベンションセンター)で開催された。来場者の数が減少したにもかかわらず、出展者は会場が移動したことに満足していた。 写真撮影:Russell Shor/GIA   5月30日から6月3日までの間に様々なラスベガスのショーが開催される前、米国の株式市場が2週間で約7%も急落したため、これらのショーにおける取引は慎重に行われていました。ジュエリーデザイナーや宝飾品の製造業者は需要がまずまずであったと報告したものの、ダイヤモンドの裸石および宝石のディーラーは、昨年と比べてビジネスが下降気味であると述べました。 小売業者は購入するためにブースに立ち寄るものの、大量の注文を出すことに関しては慎重な態度をとっていた、と製造業者は説明しました。ほとんどの場合、「様子を見ましょう」と言われて商談が終わりました、と大企業の協会であるJCK Plumb Club (JCKプラムクラブ)のある出展者は述べました。 過去2年間続いているトレンドと同様に、宝石商はより多くのカラーストーンを商品に取り入れていました。これは、カラーストーンが通常はダイヤモンドよりも安価であり、多くの場合は利幅が大きいためです。 このショーで展示されていたジュエリーデザインから判断すると、虹、トゥッティフルッティ、その他の様々な派手で煌びやかな色を組み合わせた作品が、ほとんどの価格範囲の商品で主に見られました。デザイナーは、マルチカラートルマリン、ファンシーカラーのサファイア、中級および高級の品質の様々な色のガーネット、統一小売価格が安めの染色されたガラスやとクォーツを好んでいました。 American Gem Trade Association(アメリカ宝石取引協会)のショーに出展したカラーストーンの宝石商は、当然のことながら今年はこのような素材、特に安価のものに関して需要があったと説明しました。 AGTAのCarolineが制作したこれらのリングのような、マルチカラートルマリンの作品が人気を集めていた。 写真撮影:Russell Shor/GIA   経済的および政治的不安定、過剰在庫(特に標準未満のカラット数の宝石。小売業者はオンラインストアから様々な種類のこのような宝石を選ぶことができます)、覚書の取引の条件に対する銀行による引き締めのため、ビジネスが低迷したダイヤモンドディーラーは、JCKショーの出席者は少なく、売上が伸び悩んでいたと報告しました。 今秋および来年のダイヤモンドジュエリーの需要を高めるために、Diamond Producers Association(ダイヤモンド生産者協会、DPA)は、自分のために宝石・宝飾品を購入する女性を対象にしたキャンペーンを開始します。 1,000万ドル(約10.8億円)投資して行われる#ToMeFromMeと題したこのキャンペーンは「年齢が高いミレニアル世代の女性」を対象にしています。 DPAは、女性が昨年自分自身のために購入したジュエリーは平均1300ドル(約14万円)であり、米国のダイヤモンドジュエリーの売上高の32%を占めていると報告しました。 このショーではダイヤモンドの需要が低迷していたにもかかわらず、JCKラスベガスショーではダイヤモンドの起源を追跡する新しいサービスが紹介されていました。GIAダイヤモンド起源レポートに加えて、De Beers(デビアス)とAlrosa(アルロサ)が鉱山から市場へとダイヤモンドが到達するまでの独自のトラッキングを導入しました。また、以前に採鉱された高価値のダイヤモンドを追跡するための鑑別システムであるCullinan(カリナン)ダイヤモンドレポートが紹介され、Sarine(サリネ)はカットプロセスを通じてダイヤモンドの進捗状況をグラフ化するサービスを提供しました。 約20mmのバルト海沿岸産の球体の琥珀が質感のあるシルバーにセットされたこのジュエリーは、JCKショーのポリッシュパビリオンで出展された。デザイナーは、この作品のように外観を大胆に見せるために手頃な価格の宝石をますます取り入れていた。 写真撮影:Russell Shor/GIA 社会的責任および持続可能なビジネス慣行 このショーの間に2回行われたパネルディスカッションでは、自分のジュエリーが産出された場所に関して多くの情報を入手したいと希望する消費者に対してどのように対応するべきかということが話題になりました。 GIAは「新たな消費者の期待の中における持続可能性の容認」を発表し、Responsible Jewelry Council(責任あるジュエリー協議会、RJC)主催のパネルディスカッションは、企業の社会的責任と持続可能なビジネス慣行に焦点を当てました。 RJCのパネルディスカッションには、Signet Group(シグネットグループ)のCEOであるGina Drosos、メイン州で8つの店舗を経営するDay’s Jewelers(デイズ・ジュエラーズ)の社長のJeff Corey、Rosy Blue(ロージー・ブルー)のRaj Mehta、Luxury Fintech(ラグジュアリー・フィンテック)のEric Jens、デビアス倫理取り組み部門長のFeriel Zerouki、ニューヨークのReal...

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テレビでも話題の人工ダイヤモンド『ラボ グロウンダイヤモンド』について(株)MI 石田会長による勉強会を行いました

2019年5月26日 category: 本店 author: 酒井 一江 人工ダイヤモンド💎 先日、テレビでも話題の人工ダイヤモンド『ラボ グロウンダイヤモンド』について(株)MI 石田会長による勉強会を行いました。 ラボ グロウン=ラボラトリー(研究所)で グロウン(産まれた)ダイヤモンドという意味で、私は当初『偽物』というイメージが強かったので、ダイヤモンドの最高グレードDフローレスばかりだと思っていたのですが、自然界におこるマグマや冷却を人工的に再現して3億年以上かかってダイヤモンドに結晶していく過程を人工的に造り出しているので、天然と同じ様にHカラーやSI2といった内包物のあるラボ グロウンダイヤモンドもありビックリしました なので今までの合成ダイヤモンドとは違い、硬度、屈折率どこを鑑定しても天然と同じだそうです。 じゃあ天然ダイヤモンドとラボ グロウンダイヤモンドどう区別するのと聞くと、今のところ天然ダイヤモンドはほとんどのダイヤモンドが『窒素』を含んでいる為、特殊な機械で見るとブルーに見えるそうですが ラボ グロウンダイヤモンドは窒素を含んでいないのでそのまま透明に見えるそうです そして何よりビックリしたのは昨日今日と岐阜グランドホテルで『ジュエリーゴーラウンド』という総合展示会に参加させて頂いているのですが、先程 天然ダイヤモンドは『ほとんど』が窒素を含んでいるとお伝えしたのですが、逆を返せば稀に窒素を含んでいない天然ダイヤモンドもあるという事で、それは全体の2%未満だそうなんです そんなダイヤモンドが展示会で『type2(タイプツー)』として高額になっていました 今までは『天然ダイヤモンド』という一つのくくりだったのに希少価値も時代とともに変化するんだ…とつくづく思いました ちょっと難しい話になっちゃいましたね まだまだラボ グロウンダイヤモンドについても、そしておんとし86歳の(株)MI石田会長についてもお話したいので、次回を楽しみにしていて下さいね 宝石 時計 メガネのお困り事や、修理等は何でもご相談下さい。 名鉄岐阜駅前 千賀本店  

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ラボで製造されたダイヤモンド: 需要が増加する一方、価格は下落

2019ラボで製造されたダイヤモンド: 需要が増加する一方、価格は下落 Russell Shor 3月 18, 2019 この5.19カラットのほぼ無色、タイプ IIa のCVD合成ダイヤモンドは、 これまでにGIAが検査した中で最大のファセットカットされたCVD合成石の1つである。写真提供:GIA ラボで製造されたダイヤモンドが市場でますます普及しており、引き続き業界の話題となっています。 最近発表されたレポートによると、ラボで製造されたダイヤモンドの需要は、効果的なマーケティング戦略のおかげで「著しい成長」を遂げましたが、価格は過去2年間で70%も下落しました。Bain & Co.(ベイン・アンド・カンパニー)が集計し、Rapaport(ラパポート)が発表したレポートは、技術が改善したため生産コストが下がり、価格が下落したと報告しています。 また、このコンサルティング会社は、消費者調査を行った結果、ラボで製造されたダイヤモンドの需要は、カラット単価が1000ドル(約11万円)を越えると急激に下落することが判明したと報告しました。 Lightbox(ライトボックス)を製造しているデビアスを除く、ラボで製造されたダイヤモンドの生産者は、需要が製品の供給を上回っているため、価格は下落しておらず、特に生産が困難な大きい石の価格が下落していることはないとレポートで主張しました。 しかし、ベイン・アンド・カンパニーは、カラーストーンの価格がかつて下落したのと同様に、これらの合成ダイヤモンドの価格は、2つの市場が「分離する」点まで引き続き下落すると予測しています。 天然ダイヤモンド 世界最大のダイヤモンド採掘会社、デビアスとアルロサは、年初3カ月間、供給に対して引き続き慎重な姿勢をとっていました。クライアントであるダイヤモンド製造会社が、特に小さい低品質の商品の価格の低下および在庫の増加について不平を述べていたため、両社とも昨年と比較して原石の販売を削減しました。 デビアスの2月および3月のサイクルは合計4億9000万ドル(約543.9億円)となり、昨年の同時期に比べて13%の減少となりましたが、昨年の秋にいくつかの商品で価格を下げた後、現状価格を維持しました。業界はサイトの販売や個人の取引を含む低い割り当てを受け入れましたが、研磨済のダイヤモンドの価格が低下したため利幅が減少したと主張しました。 また、デビアスの2018年の生産高は、2017年の3500万カラットと比較して約10%減の3200万カラットとなりました。その一方では、売上高が4%増加し、これは高品質の商品の売り上げが伸びたためであると報告されています。 「2019年の世界のダイヤモンドジュエリー消費者の需要の見通しは、激化する米中貿易摩擦のリスク、経済成長のリバランスを試みる中国政府、為替レートの変動など、多くの逆風に直面しています」とデビアスは説明しました。 アルロサは、原石の2月の販売が1月の割り当てに対して23%増の3億4060万(約378億円)であったと発表しました。記事の見出しでは「増加」と報告されていましたが、今年最初の2ヶ月の売上高は、2017年の同時期と比較して35%減少となっています。同社は、「インドの宝飾業界が銀行融資を受けるのに妨げとなるいくつかの課題」があったにもかかわらず、インドの製造業者からの需要が改善したと述べました。 キンバリー プロセス United Nations(国連)は、市民の紛争に加え、「組織的な暴力」が存在する環境で生産されたダイヤモンドを除外するために、キンバリー プロセス(K.P.)の指令を拡大することを目的とした決議を承認しました。これは、労働者と地域の住民が政府、地元の民兵または民間治安部隊によって殺害および虐待されたり、負傷を負わされる地域で生産されるダイヤモンドは、この決議が採択された場合に制裁措置が取られる可能性があることを意味します。これは、内戦に従事していない国からのダイヤモンドを初めてキンバリー プロセスによって除外するのを許可できる大きな拡大となります。 国連は決議を採択し、World Diamond Council(ワールド・ダイヤモンド・カウンシル)が承認しましたが、完全に解決されたというわけではありません。キンバリー プロセス自体が変更を採用する必要があり、これにはすべての加盟国から全会一致の承認が必要となるため、何も保証されていません。 米国はこの拡大を10年前に推進しようと試みましたが、この努力は無駄に終わりました。アフリカの多くの生産国、特にジンバブエと国境を接している国などが、より大きな隣国からの報復を恐れたため激しく反対しました。当時、ジンバブエ政府はMarange(マランジェ)鉱区での重大な人権侵害のため非難を受けており、キンバリー プロセスにおける変化が彼らに向けられていたと想定していました(これは完全に間違っているわけではありません)。 国連が決議を承認した後、非政府組織(NGO)の連合であるCivil Society Coalition(市民社会連合)は、ジンバブエの軍隊が採鉱プロセスに関与しているという事実に基づきジンバブエからダイヤモンドを禁止するという声明を発表しました。数百人もの採鉱職人が石を採掘するために地域に定住した後、2006年に軍隊がダイヤモンド鉱床の支配を暴力を行使して引き受けました。この紛争では約180人が死亡したと推定されており、人権侵害はその後何年も続いていると伝えられています。 10年前にキンバリー プロセスからジンバブエを追放する試みは、ジンバブエ政府が公認の権威であり、制裁は反乱軍にのみ適用されるという理由で失敗に終わりました。  

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スワロフスキーのラボ・グロウン・ダイヤモンド続報

スワロフスキーのラボ・グロウン・ダイヤモンド続報 スワロフスキーのキュービック・ジルコニア(CZ)や天然宝石を卸売する スワロフスキー社のグープ会社、シグニティ・ジャパン(株) (港区 杉浦正芳社長)がラボ・グロウン・ダイヤモンド(合成ダイヤモンド) 「スワロフスキー・クリエイティッドダイヤモンズ(Swarovski Created Diamonds)」 のルースストーン提供を日本で開始する。 折も折、同社ジェムストーン & クリエイテッドストーン部の前田 有紀営業部長が ジェムランド表参道店にお越しくださったので取材をさせていただいた。 彼女、私がGIAのサンタモニカ本校(当時)でGGプログラムを教えていたときの生徒さん。 久しぶりの再会でした。有紀さんありがとう。 スワロフスキー社のグープ会社、シグニティ・ジャパン、 ジェムストーン & クリエイテッドストーン部の 前田 有紀 営業部長 さて、スワロフスキー・クリエイティッドダイヤモンズは0.1ct以上の石のスター ファセット(ダイアモンドの上半分、クラウン側の三角形の面)にはSWAROVSKI CREATED DIAMOND と二行の刻印を入れる。 レーザー刻印として一般的なガードルよりもスターファセットの方が削り取るのが 困難であることが理由というが、これは英断だろう。 0.5ct以上の石にはIGI(international gemological institute)のレポートを添付 する。写真にあるように、レポートには“LABORATORY GROWN DIAMOND”と明示される。 スワロフスキー・クリエイティッドダイヤモンズは誰彼構わず卸売るというのではなく、 ブランド・コンセプトがしっかりと確立されたハウス・ブランドとしての展開ができる ことが提供をする条件のようだ。 2月 12日, 2019|ダイヤモンド ニュース, ジュエリーニュース

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まったく新しいダイヤモンド【ラボグロウンダイヤモンド】取り扱いスタートしました。

お知らせ 2019.02.09 まったく新しいダイヤモンド まったく新しいダイヤモンド【ラボグロウンダイヤモンド】取り扱いスタートしました。 「ラボグロウンダイヤモンドってどんなダイヤモンド?」           まず、ラボグロウンダイヤモンドとはどのようなダイヤモンドなのか紹介します。 研究施設で生まれたダイヤモンド ラボ(研究所、工場)でグロウン(育てられた)ダイヤモンドという意味です。海外では「Labcreated diamond」とも称されます。天然のダイヤモンドは自然の鉱石で、鉱山から採石されます。しかし、ラボグロウンダイヤモンドは、研究所で人の手で生成されたダイヤモンドで、主に宝飾用として利用されています。 ラボグロウンダイヤモンドが生まれた背景 ラボグロウンダイヤモンドが生まれたのには、まず自然環境への配慮があります。天然ダイヤモンドは1グラム採取するのに1トンの山を掘り起こさなければならないともいわれています。このように自然を大きく破壊して採掘するのは、地球環境上問題があります。しかし、宝飾品としてのダイヤモンドの価値はとても高いので、天然ダイヤモンドの採掘は後を絶ちません。 次に、天然ダイヤモンドは紛争地域の資金源として利用されている場合があります。これを「紛争ダイヤモンド(コンフリクト・ダイヤモンド)」といいます。ダイヤモンドが紛争で使われる武器の購入資金になっていることから「ブラッド(血の)・ダイヤモンド」とも呼ばれ、紛争を長引かせる原因にもなっているというのが現状です。そこで、生まれたのがラボグロウンダイヤモンドです。 天然ダイヤモンドと同じ組成 ラボグロウンダイヤモンドは自然の鉱石ではありません。研究所で天然ダイヤモンドの組成を再現して生成されたダイヤモンドです。ダイヤモンドの主たる組成成分はカーボン(C)で、鉛筆の芯など私たちの身近にあるものです。しかし、独自の結晶構造を持つため、美しい輝きのある宝石になります。この独自の結晶を研究所で再現して、生み出されたのがラボグロウンダイヤモンドです。ラボグロウンダイヤモンドは研究所で生まれるものなので、自然破壊や紛争などの問題が起こりません。そんなラボグロウンダイヤモンドには、実に多くの魅力があります。 「ラボグロウンダイヤモンドの魅力とは?」 天然ダイヤモンドのような美しさ ラボグロウンダイヤモンドは、物理学的、科学的、光学的な組成が天然ダイヤモンドと同じように生成されています。ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドとを区別できるのは、両者のごくわずかな差異を検出できる特殊な装置を使った場合だけです。見た目には、両者の区別は全くつきません。 天然ダイヤモンドより安く手に入る 研究所で生成された分のコストが浮くことで、天然ダイヤモンドよりも安く購入できるのも大きな魅力です。天然ダイヤモンドでは高価でとても手が出なかったようなカラット数のダイヤモンドでも、ラボグロウンダイヤモンドなら手に入れることができます。また、研究所で生成されたものなので、天然では非常にレアなカラーダイヤモンドもつくることが可能です。カラーバリエーション豊かなダイヤモンドを楽しめるのも、ラボグロウンダイヤモンドの大きな魅力のひとつと言えるでしょう。 環境と社会に優しい さらに、天然ダイヤモンドは有限なので、いつかは資源が尽きてしまって採掘できなくなる可能性があります。しかし、ラボグロウンダイヤモンドは無限につくることができるので、持続可能性を持っています。また、紛争地域との関わりもないため、結婚指輪などに選ぶときもダイヤモンドの由来を気にしないで購入することができるのもメリットです。紛争地域からのダイヤモンド輸入には「キンバリー・プロセス証明制度」や「システム・オブ・ワランティ」という国際制度がありますが、ラボグロウンダイヤモンドなら、そもそも紛争の心配がありません。 「ラボグロウンダイヤモンドの生成方法」 ラボグロウンダイヤモンドを生成するには、HPHT(高温高圧法)とCVD(化学蒸着法)の2つの方法があります。メーカーで主に採用されているのは、CVD法です。 CVD法のプロセス CVD法を導入しているBrilliantEarth社(米)の場合は、次のようなステップで生成されます。まず、ダイヤモンド生成装置(マイクロ波反応器)に15個~30個のダイヤモンドの種(結晶の核となるもの)が入ったディスクを入れます。次に、超高温ガスのプラズマボールが生成装置でつくられ、装置を900℃~1200℃まで加温すると、メタンと水素ガスがダイヤモンドの核に吸着します。このようにして、ダイヤモンドの結晶が3週間~4週間かけて少しずつ形成され、一定期間経過すると完成です。 この間、どのようにダイヤモンドが成長していくかは、液晶モニターで確認することができます。立方体のダイヤモンドの原石が出来上がると、装置から外されてカッティングと研磨が行われます。そして、一般に流通しているようなダイヤモンドの形と輝きを手に入れるというプロセスです。天然ダイヤモンドが何万年もかけて地中で生成されるものであるのに対し、ラボグロウンダイヤモンドはたった28日程度で原石ができるのが画期的な点だと言えるでしょう。 ダイヤモンド類似石との違い 天然ダイヤモンドとよく似たものに、キュービックジルコニアがあります。キュービックジルコニアはダイヤモンド類似石と呼ばれ、見た目などを似せてつくられていますが、天然ダイヤモンドとは組成が全く違います。一方、ラボグロウンダイヤモンドは結晶の構造などの組成が、天然ダイヤモンドと同じという点が違います。 鑑定書もチェック ダイヤモンドには米国宝石学会(GIA)などの鑑定書(グレーディングレポート)が付きますが、ラボグロウンダイヤモンドにもGIAなどの鑑定書がついていて、ラボグロウンダイヤモンドであることが記載されています。国際的なダイヤモンドグレーディング機関であるGIAの鑑定書であれば、信頼に足るものと言えます。購入する際は、鑑定書を確認することをおすすめします。 当店は日本グロウンダイヤモンド協会会員です。 ご安心してお買い求めいただけます。

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約半額の合成ダイヤ、メリットと問題点は?

2019年1月24日 15:48 約半額の合成ダイヤ、メリットと問題点は? いま、新しいダイヤモンドが登場し、注目されています。これまでより安くなるというダイヤ。一体どういうものなのでしょうか? 23日から始まった日本最大規模のジュエリー展「国際宝飾展」。さまざまなダイヤが出展されています。その中で今年、初めて出展されたダイヤがありました。 小菅キャスター「ラボグロウンダイヤモンド、いったいなんでしょう?」 今与・今西社長「合成ダイヤモンドとも呼ばれていて、実験室で作られたダイヤモンド」 小菅キャスター「全然どっちがどっちか、分からない」 合成ダイヤモンドとはどういったものなのでしょうか。製造過程を撮影した映像があります。原料は、薄くスライスした板状の天然ダイヤ。それにガスを吹きかけ、高温で燃やすことで結晶化し、ダイヤモンドの元を作ります。できあがった塊を削ることで、合成ダイヤモンドになるといいます。 1カラットの天然ダイヤの結晶ができるのに30億年かかると言われているダイヤ。合成だとわずか1か月ほどでできてしまうといいます。 では、天然と合成で値段はどれぐらい違うのでしょうか。その時の相場によりますが、天然ダイヤの約半額で合成ダイヤが買えるといいます。また、もう一つ、合成ならではのメリットが。 ピュアダイヤモンド・伊藤専務取締役「イエローカラーはもちろん、ピンクとかブルーとか、天然ダイヤだと希少性の高いモノも作ることができる」 街の人の反応は―― 「プロポーズはやっぱ本物(天然)がいいな、永遠を誓うから(笑)」「いいものが安く手に入るならうれしいかな」 これまではなかなか手が届かなかったダイヤモンド。合成ダイヤの登場で、身近なジュエリーになっていくか注目です。 ◇ 一方、問題点もあります。合成ダイヤは、刻印して分かるようにしているものの義務ではないそうで、鑑定書で真偽を判断するしかありません。悪意のある業者が天然ダイヤと偽って販売するんじゃないかという懸念もあるので、今後、ルールづくりが大切だということです。    

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あなた持ってるそのダイヤ、輝きは本物?

あなた持ってるそのダイヤ、輝きは本物? 倫理的に作られたプロダクトに対するニーズの高まりとともに、合成ダイヤモンド=ラボグロウン・ダイヤモンド市場が「天然」を凌ぐ勢いで急成長中だ。キラキラと輝く「愛の証」をめぐるムーブメントの最前線を追った。 BY VOGUE JAPAN 2018年12月14日   CVD(化学蒸着)成長法と呼ばれる合成方法によって作られた、ラボグロウン・ダイヤモンド。いわば合成ダイヤモンドの「素」といえる黄色の種結晶に、無色のダイヤモンドが成長している様子。Photo: © GIA 言ってみれば、ダイヤモンドはさまざまな圧力や思惑のもとで、うまく立ち回った石炭の塊だ。しかし、その圧力がどこでどんなふうにかかったのかが、ファインジュエリー業界を真っ二つに分断する議論の論点となっている。 ここ5年間の技術の急激の進歩によって、業界は「ラボグロウン・ダイヤモンド(Lab Grown Diamonds)」の躍進を目の当たりにしてきた。ラボグロウン・ダイヤモンドは、その名の通り、工場で人工的につくられたダイヤモンドだが、化学組成も見た目も天然ダイヤモンドとまったく同じだ。天然のものに対し、たった数カ月で合成できてしまうという利点がある。プロダクトの倫理性に敏感な世代がダイヤモンドを購入する年齢に差しかかるいま、この宝石は、もっと環境に優しくサスティナブルな方法で生産されるべきだと主張する人は多い。 アメリカ連邦取引委員会が「本物」と認定! どちらが天然ダイヤモンドで、どちらがラボグロウン・ダイヤモンドか、あなたは見分けがつくだろうか? 答えは、左が天然、右が合成。Photo: Kevin Schumacher © GIA   合成宝石の歴史は意外と長く、その始まりは19世紀にまで遡る。しかし、まともな大きさのダイヤモンドとなると、話は別だ。人工のルビーやサファイア、エメラルドはすでに珍しくなくなったが、それでも、「希少でラグジュアリーでユニーク」という威信を保ち続けている。 「(ラボ)グロウン・ダイヤモンド」の価格は、天然ダイヤモンドに比べると30〜40パーセントほど安い。合成方法が一般化するにつれ、価格の差はさらに広がり、天然ダイヤモンドは競争力を失い続けることになる(ダイヤモンド生産者組合であるDPAは、『(ラボ)グロウン・ダイヤモンド』という名称は誤解を生むと抗議してきた。決着がついたのは2018年7月。アメリカ連邦取引委員会から、合成ダイヤモンドも「本物の」ダイヤモンドとして宣伝していいと認められたのだ)。 それにしても、いったいどうやってダイヤモンドを「育てる」のだろう? 方法は2つある。ひとつは、炭素に高温高圧をかけるHPHT方法。もうひとつは、3Dプリンティングのように、真空チャンバー内で結晶の薄膜を積層させるCVD方法だ。 ここで覚えておくべきは、どちらの方法も莫大なエネルギーを必要とし、とてもエコフレンドリーとは言えないということだ。とはいえ技術の精度はかなり高く、専門家も特別な機械を使わない限り、天然と合成の区別がつけられないほどだという。消費者たちは、人工のダイヤモンドが正真正銘の「ダイヤモンド」ではなく、天然物に比べると価値が落ちるということを知っている。それでも、この人工ダイヤモンドは大きさのわりに安価で、何よりも「罪悪感のない投資である」という点で、人々を惹きつけているのだ。 シリコンバレーも注目する「工場育ち」の宝石。   HPHT方法で作られたラボグロウン・ダイヤモンド。約1mmほどの大きさ。Photo: © GIA   「若者の多くは、この種のダイヤモンドに高い興味を示しています。映画『ブラッド・ダイヤモンド』を通じて、ダイヤモンド採掘の負の側面を知ったからです」 こう語るのは、シリコンバレー拠点の大手ダイヤモンド製造会社「Diamond Foundry」に投資した数多くの大富豪のひとり、ジーン・ピゴッツィ(Jean Pigozzi)だ。同社の投資家にはレオナルド・ディカプリオをはじめ、FacebookやTwitterの共同創業者、eBayの創業者兼CEOが名を連ねていることからも、そのポテンシャルの高さをうかがい知ることができるだろう。 消費者たちは倫理的な問題だけでなく、ダイヤモンド採掘が環境に与える悪影響についても敏感だ。Diamond Foundryは、「世界にポジティブな影響を」という同社の精神を積極的にアピールしている。同社がダイヤモンドの生産に使っているのは、水力発電式のプラズマリアクターだ。CEOのマーティン・ロッシュアイゼンは、こうアピールする。 「現在のところ、我が社は世界で唯一『カーボンニュートラル』の認証を受けたダイヤモンド製造会社です。人間の活動のなかで、自然に最も大きな爪痕を残すのが採掘です。ダイヤモンド1カラットを採掘するために250トンの土が掘り返されます。それに伴い、2,011オンスの大気汚染物質が放出され、143ポンド(64.8kg)の二酸化炭素が排出されるのです」 生き残りをかけた老舗ジュエラーの挑戦。   こちらもCVD法によって約2mmに成長したラボグロウン・ダイヤモンド。Photo: © GIA   もちろん、いちばん環境に優しいのは新品のダイヤモンドを一切買わないことだ。ブティックやオークションには、セカンドハンドのダイヤモンドが多数出回っているし、セカンドハンドジュエリーの修復やリデザインを行う宝石店も多い。 しかし、大手ジュエラーにとって、合成ダイヤモンドへのシフトは難しい問題だ。老舗ブランドのデビアス(DE BEERS)を例にとってみよう。「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーを生んだ同社は、合成ダイヤモンドへの抵抗感を示し、ダイヤモンドの「希少で永遠の輝きを放つ、婚約指輪の唯一無二の選択肢」というイメージを守ろうとしてきた。しかし2018年5月、同社はラボグロウン・ダイヤモンドに特化した新会社「Lightbox」を設立し、9400万ドル(約106億円)を投じて、アメリカ・オレゴン州に生産拠点も新設した。Lightboxは、2020年までに人工ダイヤモンド50万カラットの生産を目標としている。 Lightboxのアプローチは明確だ。若い顧客をターゲットとする同社は、デビアスが行う婚約指輪のエモーショナルな宣伝とは打って変わって、カジュアルでファッショントレンドを意識したキャンペーンを発信している。価格は、1カラット当たり800ドル(約9万円)から4,000ドル(約45万円)。ちなみに、天然ダイヤモンドの相場は、1カラット当たり8,000ドル(約90万円)ほどだ。Lightboxで最高マーケティング責任者を務めるサリー・モリソンは言う。 「わたしたちは、合成ダイヤモンドのありのままを伝え、重さによって価格を決定しています。天然ダイヤモンドは、その希少性に応じて価格が変動するのですが、ラボグロウン・ダイヤモンドでは、その必要がないのです」 合成と天然は共存可能か? アトリエ・スワロフスキー・バイ・ステファン・ウェブスターのブレスレット。   モリソンいわく、同社最大の競合はスワロフスキー(SWAROVSKI)などのコスチュームジュエリー・ブランドだ。...

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