
2019年ラスベガスショーでの低迷するビジネス、ラボグロウンダイヤモンドの好調な需要
業界分析 2019年ラスベガスショーでの低迷するビジネス、ラボグロウンダイヤモンドの好調な需要 Russell Shor 6月 14, 2019 2019年JCKショーは、従来使用されていた会場 Sands Convention Center(サンズコンベンションセンター)で開催された。来場者の数が減少したにもかかわらず、出展者は会場が移動したことに満足していた。 写真撮影:Russell Shor/GIA 5月30日から6月3日までの間に様々なラスベガスのショーが開催される前、米国の株式市場が2週間で約7%も急落したため、これらのショーにおける取引は慎重に行われていました。ジュエリーデザイナーや宝飾品の製造業者は需要がまずまずであったと報告したものの、ダイヤモンドの裸石および宝石のディーラーは、昨年と比べてビジネスが下降気味であると述べました。 小売業者は購入するためにブースに立ち寄るものの、大量の注文を出すことに関しては慎重な態度をとっていた、と製造業者は説明しました。ほとんどの場合、「様子を見ましょう」と言われて商談が終わりました、と大企業の協会であるJCK Plumb Club (JCKプラムクラブ)のある出展者は述べました。 過去2年間続いているトレンドと同様に、宝石商はより多くのカラーストーンを商品に取り入れていました。これは、カラーストーンが通常はダイヤモンドよりも安価であり、多くの場合は利幅が大きいためです。 このショーで展示されていたジュエリーデザインから判断すると、虹、トゥッティフルッティ、その他の様々な派手で煌びやかな色を組み合わせた作品が、ほとんどの価格範囲の商品で主に見られました。デザイナーは、マルチカラートルマリン、ファンシーカラーのサファイア、中級および高級の品質の様々な色のガーネット、統一小売価格が安めの染色されたガラスやとクォーツを好んでいました。 American Gem Trade Association(アメリカ宝石取引協会)のショーに出展したカラーストーンの宝石商は、当然のことながら今年はこのような素材、特に安価のものに関して需要があったと説明しました。 AGTAのCarolineが制作したこれらのリングのような、マルチカラートルマリンの作品が人気を集めていた。 写真撮影:Russell Shor/GIA 経済的および政治的不安定、過剰在庫(特に標準未満のカラット数の宝石。小売業者はオンラインストアから様々な種類のこのような宝石を選ぶことができます)、覚書の取引の条件に対する銀行による引き締めのため、ビジネスが低迷したダイヤモンドディーラーは、JCKショーの出席者は少なく、売上が伸び悩んでいたと報告しました。 今秋および来年のダイヤモンドジュエリーの需要を高めるために、Diamond Producers Association(ダイヤモンド生産者協会、DPA)は、自分のために宝石・宝飾品を購入する女性を対象にしたキャンペーンを開始します。 1,000万ドル(約10.8億円)投資して行われる#ToMeFromMeと題したこのキャンペーンは「年齢が高いミレニアル世代の女性」を対象にしています。 DPAは、女性が昨年自分自身のために購入したジュエリーは平均1300ドル(約14万円)であり、米国のダイヤモンドジュエリーの売上高の32%を占めていると報告しました。 このショーではダイヤモンドの需要が低迷していたにもかかわらず、JCKラスベガスショーではダイヤモンドの起源を追跡する新しいサービスが紹介されていました。GIAダイヤモンド起源レポートに加えて、De Beers(デビアス)とAlrosa(アルロサ)が鉱山から市場へとダイヤモンドが到達するまでの独自のトラッキングを導入しました。また、以前に採鉱された高価値のダイヤモンドを追跡するための鑑別システムであるCullinan(カリナン)ダイヤモンドレポートが紹介され、Sarine(サリネ)はカットプロセスを通じてダイヤモンドの進捗状況をグラフ化するサービスを提供しました。 約20mmのバルト海沿岸産の球体の琥珀が質感のあるシルバーにセットされたこのジュエリーは、JCKショーのポリッシュパビリオンで出展された。デザイナーは、この作品のように外観を大胆に見せるために手頃な価格の宝石をますます取り入れていた。 写真撮影:Russell Shor/GIA 社会的責任および持続可能なビジネス慣行 このショーの間に2回行われたパネルディスカッションでは、自分のジュエリーが産出された場所に関して多くの情報を入手したいと希望する消費者に対してどのように対応するべきかということが話題になりました。 GIAは「新たな消費者の期待の中における持続可能性の容認」を発表し、Responsible Jewelry Council(責任あるジュエリー協議会、RJC)主催のパネルディスカッションは、企業の社会的責任と持続可能なビジネス慣行に焦点を当てました。 RJCのパネルディスカッションには、Signet Group(シグネットグループ)のCEOであるGina Drosos、メイン州で8つの店舗を経営するDay’s Jewelers(デイズ・ジュエラーズ)の社長のJeff Corey、Rosy Blue(ロージー・ブルー)のRaj Mehta、Luxury Fintech(ラグジュアリー・フィンテック)のEric Jens、デビアス倫理取り組み部門長のFeriel Zerouki、ニューヨークのReal...